【影響力の武器】原理と実践的検証:高級品フレーミング効果・ポストイットの威力・キャンディギフト効果・恩恵の価値・キャンセル率低下の方法

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上位商品の発売によって従来品が売れ出す不思議

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商品を投入する際、それまで最もよく売れたいた売れ筋商品よりも、はるかに高性能の新機種を売り出した場合、従来品のほうが売上が倍増する現象が起こることが報告されることがある。

イタマール・サイモンソンという研究者によれば、消費者がある商品について複数の選択肢を検討する場合、”妥協の選択”を行う傾向があるそうです。つまり人は、最小限必要なものと最大限手に入れたいものの中間を選びがちだということです。

買い手は”二つのうちから一つ選べ”と迫られると、安い方を選んで妥協することがあります。これらの二つのうち高価な第三の選択肢が加わると、妥協するポイントが低価格商品から中間価格商品へとシフトします。上記の事例は、一段と高価な製品の登場により、前からある製品を選ぶほうが賢明で経済的な選択になったわけです。

最も高価な商品は、二つの点で会社の利益に大きく貢献することになります。

① 少数限定は高級品志向の顧客ニーズを満たすことができる
② すぐ下の価格帯の製品のお買い得感が増すことができる

ほんの少し手を加えて低価格商品よりも高級品のメニューをいちばん上に載せるだけでも妥協の効果の凄さに気が付くことがあります。高価な商品を先に提示することで中間価格の商品の魅力が高まることが実証できるときがあります。この高級品のフレーミングの方法を使うと、高級品自体の売上が予想外に落ちるため、その商品をラインナップから外したくなるという点です。

そうすると、負の効果がドミノ倒しのように発生して、一つ下の価格帯の商品が売れなくなり、またひとつと値段の低いほうへ悪影響が広がる恐れも考慮する必要がありそうですね。

影響力をしっかり貼り付けるオフィス用品

Mario-PostItLife

社会学者のランディ・ガーナ―は、ポストイットの付箋こそが、人に書面で何かを依頼して承諾をもらう際に威力を発揮するツールなのではと考えたそうです。

彼の実験はユニークです。
ある調査票に依頼状を添えて対象者に送りました。送り方は

① 調査票の記入をお願いしたものと手書きで記した付箋をカバーレターに貼ったもの
② 直接カバーレターに同じメッセージを手書きで記したもの
③ カバーレターと調査票のみ

その結果、ポストイットという目のこの小さな黄色い紙には大変な効き目があることが分かったという。

① のグループでは 75 % 以上の人が記入後返送
② のグループでは 48 % 以上の人が記入後返送
③ のグループでは 36 % 以上の人が記入後返送

付箋は蛍光色で目立つという単純な理由だけなのか、その証明の為もう一度実験を行ったそうです。

今度は三分の一には手書きの付箋、次の三分の一には何も書かれていない付箋、最後の三分の一にはいっさい付箋をつけずに送った。手書きの付箋 69 % 人が記入後返送、何も書かれていない付箋が 43 % の人が記入後返送、付箋無が 34 % の人が記入後返送という結果に終わったとの報告が成されています。

①の手書きの付箋つきの調査票を受けとり記入した人たちは、②③の人達よりも、短期間により詳しく丁寧な回答をしてくれたそうです。

また付箋に送り手の”イニシャル“や”ありがとうございます“と書き添えたして親しみを込めた場合、回収率はさらに跳ね上がりました。受け取る側はそこに送り主の手間と心遣いを感じとり、それに報いなければならないと思うようになるそうです。返報性は人と人とを結び付けて協力的な関係を維持する、接着剤のような効果を示したといえます。

その方法に親しみや心配りが表れているほど、相手が承諾してくれる可能性が高まります。依頼に対して短期間で質の高い対応が得られる可能性まで上がる事でしょう。

ミントキャンディの置き場所再考

2548785210行動学者のデビット・ストローメッツは、食事の最後にちょっとしたお菓子を客に出すことがウェイターの受け取るチップの額に影響するかどうか調べたようです。

以下の条件で実験を試みた。
三つの条件を何も渡さなかった時と比べたものである。

条件

  1. 伝票を渡す際に客一人につき一つずつキャンディを渡す
  2. キャンディの数を一人二個ずつ量を増やして渡す。
  3. まず一人一つずつキャンディを渡し一旦客のテーブルから離れる素振りを見せてから、途中でわざわざ戻ってきて、ポケットから二個目のキャンディを人数分だけ取り出して渡す。

結果

  1. キャンディをもらわなかった人に比べ平均額は、 3.3 % 上昇
  2. キャンディをもらわなかった人に比べ平均額は、14.1 % 上昇
  3. キャンディをもらわなかった人に比べ平均額は、23.0 % 上昇

この研究から、贈り物やサービスの説得力が増す要因は以下の 3 つに集約させます。

  1. 渡されるのは受け手にとって重要なものである。
  2. 渡すキャンディを一つから二つに増やしただけで、伸びは3.3から14.1%まで伸びた。値段が重要ではないことを注意して見る必要がある。
  3. 金銭的には、二番目と三番目の条件は同じであり、どちらも食後にキャンディを二個もらっているが、個数ではなくその渡され方の変化が重要である。

贈り物の説得力強化に関する残り二つの要因が分かります。つまり、どれほど予想外であるかと、どれほど個人的な親しみが感じられるかという点である。

ウェイターが二個目のキャンディを渡すために戻ってきたことは予想外であり、ウェイターがそのテーブルの客に特に好意をもったかのように振る舞ったおかげで、二個目のキャンディには親しみが込められたように映ったのです。

レストランがミントキャンディを出入り口に横に置いておくのはまずいやり方だと指摘しています。もう一度よく考えて好意を伝える方法を考える必要があるでしょう。

感謝の気持ちを蘇らせる一言

56899656320フランシス・フリンという研究者によると、恩恵を与える側か受け取る側かによって話がどう違うかそのあたりを調査したそうです。

アメリカの大手航空会社の顧客サービス部門の従業員を対象の調査を選んだ理由は、同僚同士が仕事のシフトを交代して融通し合うことが、ごく普通に行われていたからです。

● 従業員の半数には同僚のためにシフトを替わってあげたときのことを考えてもらう
● 残りの従業員には同僚からシフトを替わってもらったときのことを考えてもらう

そのあとで参加者全員に、自分が同僚に与えた、もしくは同僚から受けた恩恵はどのくらい価値があると思うか、そしてそれがいつのことだったかを特定してもらう。

結果、恩恵を受けた側 の人は、受けた直後は恩恵の価値を高く見ていましたが、時間が経つにつれ価値を低く見るようになることが分かった。一方、恩恵を与えた側 の人は、与えた直後は恩恵の価値を低く見ていましたが、時間が経つにつれ価値を高く見るようになることが分かった。

まったく正反対のことが起こることが分かり、時が経つと出来事の記憶が歪められ、人は物事を自分に都合よく解釈するようになるようです。つまり、恩恵を受けた側はあんな助けは必要なかったと考えるようになり、恩恵を与えた側は自分はとても努力したと思うようになるわけです。

さりげなく恩恵と伝える 2 つの原則

① 与えた贈り物や恩恵の価値を再確認する

あなたに喜んで手助けしたのは、もし逆の立場だったら、あなたも同じことをしてくれると分かっていたからだと受け手に伝える。

② 以前与えたギフトの価値を改めて念押しする

あとから自分が頼みごとをする際には、この間送った○○、少しは役に立ちましたか?と軽くほのめかす。

人に接するときは、感じの良い態度で接するのをお忘れなく。

簡単な質問が相手の協力を引き出す

2154588852社会学者のアンソニー・グリーンワルドらのグループによる有権者に自分が投票日に投票に行くかどうかを予測してもらうこと、そしてなぜそう思うのか、その理由を挙げてもらう実験をしたそうです。

投票日の前日に有権者に対して試したところ、事前予測を求められた人は求められなかった人に比べて 25 %も投票率が高くなりました。【86.7 % 対 61.5%】

この結果には重要な心理的ステップが二つあります。

  1. ある社会的に好ましい行動を自分が将来行うかどうか予測するよう求められると、その状況では”行う”と答えることが社会的承認を獲得する方法であるため、その人はそうせざるを得ないと感じてしまいます。
  2. 全員でないとしても大多数の人は、社会的に好ましい行動を取るつもりだといったん公言してしまうと、自分が請け合ったことと一貫性を保って行動しなければならないような気持になります。

あるレストランの所有者はすっぽかしの率を大幅に下げることに成功した方法は、受付係の応対を変えたおかげでした。それまでは予約を受ける際に”キャンセルなさるときはお電話ください”と言っていたのを”キャンセルなさるときはお電話いただけますか”と尋ねるようにしたのです。

ほぼ全員の客がこの問いに”はい”と答えて電話することを請け合いました。重要なのは、彼らが自分が請け合ったことは守らなければならないと感じたことです。結果、すっぽかし率は 30 % から 10 % に下がりました。

上記の支持者に投票日に投票に行くかどうか尋ね”行く”という答えを待つようにすればいい。そしてこう付け加えるといいですね。「お名前に【行く】という印をつけて、ほかの者にも伝えておきます」いいます。こうしておけば、そのコミットメントは三つの点から見てほぼ確実だと言えます。

つまり、自発的、積極的になされ、公に表明されたものだからです。ぜひアレンジして取り入れてみてください。

参照文献 【影響力の武器 実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣

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