【影響力の武器を武器にする】 第7章 希少性―わずかなものについての法則

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希少性:わずかなものについての法則

● 希少性の原理 によれば、人は機会を失いかけると、その機会をより価値あるものとみなす。 この原理を利益のために利用する技術として「数量限定」や「最終期限」といった承諾誘導の戦術があげられる。これらを使う実践家たちは、自分たちが提供しているものを手に入れるには、その量や時間に限りがあることを私たちに信じ込ませようとする。

限定販売】 限定販売もしくは限定発売とは、企業が商品を地域や期間などに区切って販売する方法。全国販売に先駆けて試験的に行われるマーケティング目的の限定販売や、商品の購買意欲を高める目的で行われるものがある。 企業の負担が軽い割には効果が大きく、最近では意図的に行われるケースが増えている。そのため、露骨な商業主義だと反発する消費者も少なからず存在する。

If The Oil Runs Out : 1 of 6

石油ピーク】  石油ピークとは、産出量が最大となる時期・時点のこと。この時期を過ぎると、石油の産出量は減少の一途をたどる。一般に1つの油田における石油の総産出量は、石油ピークに至るまで指数関数的に増加、ピークに達した後は石油が枯渇するまで減少する。研究では2030年頃に在来石油が、2060年に石油生産量がピークに達すると報告されている。

しばしば石油ピークと石油減耗が混同されることがあるが、それは間違いであり、石油ピークが産出量が最大になる時期を指す言葉であるのに対し、石油減耗は石油ピーク以降の産出量の緩やかな減退を指す。 ● 希少性の原理が効果をあげる理由は二つある。

第一に、手にすることが難しいものはそれだけ貴重なものであることが多いので、ある品や経験を入手できる可能性がその質を判定する手っ取り早い手掛かりとなる。

第二に、手に入れにくくなると、私たちは自由を失うことになる。心理的リアクタンス理論によると、この場合、以前よりも自由(および自由に関連する品やサービス)を欲するという形で、自由の喪失に対して反応する。

● 行動を動機づけるものとして、心理的リアクタンスは生涯の大部分を通して現れる。しかし、それが特に顕著になる時期がある。「おそるべき二歳」と十代である。これらの時期はいずれも、個別性の感覚が現われてくるという特徴があり、この感覚が、コントロール、権利、自由といった問題を際立たせる。その結果、この時期にある者は、制限されることに対してとりわけ敏感である。

心理的リアクタンス】 心理的リアクタンスとは、人が自分の自由を外部から脅かされた時に生じる、自由を回復しようとする動機的状態のこと。高圧的な説得を受けると被説得者は自分の自由が迫害されたと感じる。その結果、自由を取り戻そうとする行動として、説得方向とは逆の方向に態度を変えるというものである。

【一言メモ】 まさに石油は希少品の代名詞であるが、希少品が本当に枯渇した場合、いままでの生活を謳歌していたものにとって、自由の喪失の意味し、個別性の感覚が失われ、制限されることに対して過剰反応を起こすことになる。

情報の捉え方とブーメラン効果

● 希少性の原理は、商品の価値の問題だけでなく、情報の評価のされ方にも適用される。 研究の示すところによると、あるメッセージに近づくことが制限されると、人は、それを手に入れたくなり、また好ましく思うようになる。 しかし制限された情報は、より説得力があるというもうひとつの知見の方が興味深い。検閲の例を見ると、この効果はメッセージを受け取らない場合でも生じている。メッセージを受け取った場合でも、もしそのメッセージが独占的な情報を含んでいると見なされた時は一層効果的になる。

China Denies Internet Censorship

中国のネット検閲】 中国のインターネット検閲とは、中華人民共和国における様々な法や条例上の規定である。これらの法に従って60以上の条例が中国政府によって作られ、地方の国有インターネットサービスプロバイダの一部や、中国政府、商社、団体による検閲制度は活発に施行されている。ほとんどの中国の国内法令は特別自治区の香港やマカオに当てはまらない。中国本土内での、中国当局による重大な政治的、信条的コンテンツに対する検閲がなされている事はあまり知られていない。

● 希少性の原理は、二つの最適条件のもとで最もよく適用できると思われる。

第一に、希少なものの価値は、それが新たに希少なものになったときに一層高まる。すなわち、すでに制限されているものよりも、新たに制限されるようになったものの方に、より価値が置かれる。

第二に、私たちは、他人と競い合っているときに、希少性の高い物に最も引き付けられる。

参照記事 【中国はもう魅力なし!?ユニクロ、無印はなぜ撤退を始めたのか?】

【ミャンマー】 08年以降の、ミャンマーの民主化を受けて、進出を検討する日本企業の動きが強まっている。人件費の安さに加え、約6200万人の人口を抱え、東南アジア有数の消費市場として期待されているのだ。 人件費の高騰や、人民元切り上げなどのリスクが高まっている中国の機能を補完する「チャイナ・プラス1」の候補地として注目が集まっている。ジェトロの調査では、11年のミャンマーの人件費は月平均約95ドル(約7600円)で、中国の5分の1程度。人件費の高騰が続く中国をはじめ、アジア諸国から生産拠点をシフトしようとする動きが目立つ。

ブーメラン効果:経済学

ブーメラン効果とは、物事の結果がブーメランの飛行軌道のようにその行為をした者に(主に負の)効果をもたらす現象のこと。先進工業国が持つ生産技術などを、市場の拡大や他市場への参入などの目的で発展途上国に移転することがある。生産技術が確立されると生産が拡大され、やがてもともと技術を持っていた先進工業国への輸出が増大して、自国製品と競合することとなる。発展途上国の輸出品は低賃金といった地の利を生かしてシェアを伸ばし、もともと技術を持っていた企業などから見れば「市場を脅かす存在」となってしまう。

チャイナ・プラス・ワン

チャイナリスクを回避するためのリスクマネジメントの手法の1つにチャイナ・プラス・ワンがある。これは中国向けの投資やビジネスを行いつつもあえて中国一国に集中させず、平行して他の国においても一定規模の投資や商取引を展開し、リスクの分散化と低減を図る企業動向である。中国以外の他国の候補地としては、インドやベトナムなど他のアジア諸国が多い。

まとめ:希少性の魅力には冷静かつ一歩引いた対処する

A time for us Romeo and Juliet 1968

ロミオとジュリエット効果ロミオとジュリエット効果とは、特定の目的を持っている場合、障害があった方が逆にその障害を乗り越えて目的を達成しようとする気持ちが高まる心理現象の事。 心理学者ドリスコールが、男女のカップルからの調査結果を元に命名した。恋人同士の間に何らかの障害が存在する事で、かえってそれが二人の気持ち(恋愛感情)を高めてしまう場合などが当てはまる。恋愛の場合に限らず、マーケッティングの分野においても、希少性が高いもの(レアアイテム)の方が購買意欲を誘う現象が見られる。

● 希少性の圧力に対して、心の鬼にして、理性で対抗するのは困難である。 それが、思考を困難にしてしまうような情動を引き起こす性質を持っているからである。 その防御としては、希少性を含むような状況では、頭がカッと血が上ってしまわないように注意することを心掛けるとよいかもしれない。いったん血がのぼってしまったなら、まず興奮を静め、次になぜそれを欲しいのかという観点からその機会の利点を評価するというステップで対処することができる。

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