【影響力の武器を武器にする】 第4章 社会的証明―真実は私たちに

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社会的証明:真実は私たちに

● 社会的証明の原理によると、人がある状況で何を信じるべきか、どのように振舞うべきかを決めるために使う重要な手段の一つは、他の人々がそこで何を信じているか、どのように行動しているかを見る事である。 他人を模倣することの強力な効果は、子供でも大人でも見られ、また購買における意思決定、寄付行為、恐怖心の低減など、多様な行動領域で認められる。社会的証明の原理を、他の多くの人々 ( 多ければ多いほど良い ) が要請に応じた、あるいは応じていると告げるという形で使うことによって、ある人がその要請に応じるように促すことができる。

A Lesson In Cognitive Dissonance

認知的不協和:フェスティンガーの実験

認知的不協和の提唱者フェスティンガーは以下の実験を考案した。フェスティンガーは、単調な作業を行わせた学生に対して報酬を支払い、次に同じ作業をする学生にその作業の楽しさを伝えさせる実験を行った。この実験では、実際にはつまらない作業という認知と矛盾する楽しさを伝えるという認知から不協和が発生するが、報酬の多寡で楽しさを伝える度合いが異なる事を確かめた。

報酬が少ない学生は、報酬が多い学生よりも楽しさを伝える度合いが強く、割に合わない報酬に対して「本当は面白かったのかもしれない」と、認知に修正を加えて不協和を解消しようとする心理が強く働いているとした。

● 社会的証明は二つの状況において最も強い影響力を持つ。 一つは不確かさである。人は、自分が確信をもてないとき、あるいは状況が曖昧なとき、他の人々の行動に注意を向け、それを正しいものとして受け入れようとする。 例えば、状況が明確な緊張時よりも曖昧な状況における方が、援助するか否かについて行う傍観者の決定は、他の傍観者の行動に大きく影響される。

社会的証明が強い力を発揮する第二の条件は類似性である。すなわち、人は自分と似た他者のリードに従う傾向がある。 類似した他者の行動が人々の行動に強い影響力を持つことを示す証拠は、社会学者デイビット・フィリップスが収集した自殺統計の中に容易に見て取ることができる。 こうした統計は、広く公表された自殺記事の後で、その自殺者と類似した悩みを抱える人が自殺することを示している。

The Bystander Effect

傍観者効果傍観者効果とは、社会心理学の用語であり、集団心理の一つ。ある事件に対して、自分以外に傍観者がいる時に率先して行動を起こさない心理である。傍観者が多いほど、その効果は高い。実験により、「都会人の心が冷淡だから」誰も助けなかったのではなく、「多くの人が見ていたために」誰も助けなかったことがわかった。この傍観者効果によって助けなかった人間を非難するのではなく、傍観者効果が発動してしまわないような社会システムを作ることが重要になってくる。

ウェルテル効果ウェルテル効果とは、マスメディアの自殺報道に影響されて自殺が増える事を指し、この効果を実証した社会学者のPhilipsにより命名された。とくに若年層が自殺報道の影響を受けやすい。「ウェルテル」効果という名は、若き頃のゲーテの名著『若きウェルテルの悩み』(1774年)に由来する。

物語の中で主人公のウェルテルは最終的に自殺をするが、これに影響された若者達がウェルテルと同じ方法で自殺した事が、数多く報告されている。

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● 誤った社会的証明に影響されないために必要なのは、類似した他者が行っている明らかに偽りの証拠に対して敏感であること。 類似した他者の行動だけを私たちの決定の基礎にしてはならないことを肝に銘じることである。

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