【売り手側の心理学】 高額な商品を巧みに買わさせる カーセールスマン 5 つの販売技術の罠

[`buzzurl` not found]
Pocket

2546996563230

 

① 高先低後の原理:セールスは高いモノから買わせる。

セールスは高いモノから買わせるのが鉄則である。クルマであれば、最初にフル装備の最高級車を見せる。
この時点で顧客には、「これがここの最高級車ブランドか」という心理的な基準 ( アンカリング ) を作らせる。
ところが、この時点では実感が湧かないが、心理的効果は抜群である。

参考記事 【予想通りに不合理】需要と供給の誤謬:なぜ真珠の値段はあらゆるものの値段は定まっていないのか

スポンサーリンク

② 試乗する商品は、最高車種に試乗させる。

実感づくりのために、見せた最高車種に試乗させる。一度体験したものは失いたくないという損失回避バイアスが顔を出してくる。フル装備の最高車種に試乗して、いざ自分で買う段になった場合、カーナビや内装をもう少し安いものにしましょうかと言われると「ちょっと嫌だな」と思うだろう。

その感覚を引き起こすために、最高車種を出して、その車種の理想に近い状態を先に体験させる戦略を取るのだ。

参考記事 【影響力の武器】原理と実践的検証:高級品フレーミング効果・ポストイットの威力・キャンディギフト効果・恩恵の価値・キャンセル率低下の方法

③ ショールームではコーヒーなどの飲料を出す。

ギブアンドテイクの言葉通り、人は何かしてもらうと何かを返そうとする「返報性」の心理が働く。
コーヒーのような実に些細なものでも、タダでもらうと普通の人であれば、何かで返して報いようとする気持ちになる。

よくアシスタントの方が淹れるのであるが、セールスマン本人が、慣れない手つきで汗を拭きながらするのが効果的である。私の為におもてなしをしてくれるという感謝の気持ちがさらに返報性の原理を強めてくれる。

参考記事 【影響力の武器を武器にする】 第2章 返報性―昔からある「ギブ・アンド・テーク」だが…

④ 値引きを長引かせ上司に掛けあう場面を見せる。

もっと値引きできるか、上司と掛け合ってみます。という常套句があります。
顧客側からすれば、急に相手が自分の代わりにわざわざ値引交渉してくれる「仲間」を演出する仕掛けを施してくる。
計算された”仲間性”の原理である。仲間から言われたことは断りにくい心理を利用している。

担当者が奥に引っ込んで、本当に上司に掛けあっているか、それは顧客にとっては分からないことであり、テクニックとして使われ続けている。

これとセットになっているのが、「下取り」をするという行為である。下取りには損失回避と割引という二重の意味を含ませ、顧客を説得する。今まで乗ってきた愛車がスクラップにされるという価値の損失を補填し、値引きまでするという戦略を含み、購買を後押しするのだ。

参考記事 【予想通りに不合理】高価な所有意識:なぜ自分の持っているものを過大評価するのか

⑤ オプションを選択させる残価設定プランで顧客を固定化。

買い手の損得感を利用して 2 台をその場で売る高等テクニックである。

この残価設定プランであれば、現在乗っているクルマに金利分のローンを支払い、期限の年数に残価を払って購入するか、それともそこで止めるかの選択をすることになる。

年数が経てばたつほど、新車の価値は無くなるので、残りの金利分を払うのはバカバカしく感じてしまい、市場価値の高い新車へ乗り換えることを選ばさせることが多い。

売り手側もその時点で市場価値に見合う中古市場での販売も出来、損失はほぼない。最初は半額値ごろ感を出し、折り返しで中古車と新車の落差で新車を買わせる仕組みである。

関連記事 【予想通りに不合理】先延ばしの問題と自制心:なぜ自分のしたいことを自分にさせることができないのか

まとめ

売り手には、潜在的な衝動買いへの動機を顕在化させる古典的な心理テクニックがある。このように高額商品の代表であるカーセールスなどは実に巧妙に体系化させている。

このほかにもハウスメーカーや、不動産業者など、高い買い物に共通するこれらのセールステクニックは、みなさんも一度は体験されていることだろう。

当たり前のことを、未だに体験したことがあるということは、現在でも通用するテクニックであり、使い古された手であるが、有効である為にいまだにあまり変わっていない。これらのテクニックが変わり新たな販売手法になった時、購買心理も新たな局面を向かえることだろう。その瞬間を今は体験したい。

スポンサーリンク

【参照書籍】 経済心理学 と行動経済学、共通項が多く周辺知識を学習するにはとても良い書籍でした。

DeSwitch Twitter

あわせて読みたい