【投資の心理学】 あなたが損失を出す前に覚えておきたい 4つの勝者の戦略 と 持続可能な成長を促す 5 つの意思決定のルール

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最善手はいつも同じではない:短期と長期のバランスについて

心理的な戦略でゲームを進めるチェスプレイヤーの特徴と経営者における意思決定のルールを取り入れるためのいくつかのポイントを取り上げていきたい。

さらに詳しい内容を知りたい方は 【 投資の科学 あなたが知らないマーケットの不思議な振る舞い 】を参照されたし。

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複雑なシステムにおける戦略は、ボードゲームの戦略と似ている。駒の配置と対戦相手の一手に対応できるように、目先の選択肢をいつも手元に用意しておくのだ。

それらの選択肢を常に使えるようにしておくことが不可欠だ。また、どのような理論に従って、どのような選択肢を用意して戦うかを考えておくことが重要である。

ジョン・H・ホランド

長期的視野に立った経営とは

投資家から見れば、経営者は長期的視野に立つべきだ、という考え方はいささか論点のズレを感じる。
なぜなら、長期とは、短気を繋ぎ合わせたものだからだ。複雑な環境のなかで長期的経営の在り方について考える必要があるだろう。

優秀なチェスプレイヤーが提唱する 4 つの勝者の戦略

チェスマスターの一人ブルース・パンドルフィーニは、チェスのチャンピオンに共通する4つの行動を指摘している。これらは長期と短期の戦略について検討する上で有用な示唆を与えてくれる。

① 先を読み過ぎるな

多くの人は、偉大なチェスプレイヤーはかなりの先の局面まで考えながらプレーしていると信じている。 しかし、それは間違っている。チェスプレイヤーは必要以上に先の事は考えず、わずか数手先のことしか考えていない。あまり先のことについては不特定要素が多いため、考えることが時間の無駄となってしまうのだ。

② 戦略を充実させ、条件の変化に応じてそれらを見直せ

偉大なプレイヤーは、駒を動かさずに頭の中で次の一手を考える。決して頭に浮かんだ最初のアイデアを実行してはならない。それを頭の中リストに加え、ほかにより良い一手がないか、さらに考えるのだ。

良いアイデアを思いついたら、さらにそれを上回るものを考えるのが優秀なプレイヤーのモットーだ。良い思考とは、常に比較していくことなのである。

③ 競争相手をよく観察せよ

チェスの上達のためには、相手の心を読む技術も必要とされる。チェスが、人間の内面に深く関わるゲームだと思っている人は少ないが、実際には極めて心理的なゲームである。

対戦を通じて相手の考えがよくわかるようになり、飛び抜けたプレイヤーは相手のしぐさひとつから心理を読み取っていけるようになる。

④ どんなに小さくても自分に有利な点を探し出せ

チェスは、相手が気が付いていないか「そんな手はたいしたことないさ」と無視しているような小さな差をめぐって勝敗を競う。局面がわずかに有利になるか、わずかにキングが安全になるだけかもしれない。本当にわずかな差なのである。そんな「僅かな差」は、単体ではあまり役に立たないが、それらが7つも8つも集まれば重要な意味を帯びてくるのだ。

ビジネスはゼロサムゲームではない

彼は、偉大な思考者を目指せと指摘している。他人の心を読む力と、自分自身を理解する力が重要という。

チェスを通じたビジネスの分析には限界があり、ビジネスがより複雑である事実に加えて、チェスにはビジネスとは大きく異なる特徴、勝者と敗者が同時存在するゼロサム・ゲームであることを念頭に置く必要がある。

ビジネスはゼロサム・ゲームではなく、様々な立場の違う参加者の間で争わせるゲームである。その場合、チェスでの教訓をビジネスに当てはめる場合、どうすればよいのだろうか。

単純なルールという戦略 : 5つのルール

複雑なシステムの特徴の一つは、単純なルールのもとでもバラバラな結果が出ることである。チェスでは、わざと同じ手を指そうとしない限り、同じゲーム展開を二度と見ることはない。

長期と短期の均衡を保つヒントがここに隠されている。企業における長期的な意思決定のルールは、経営陣が短期的にも正しい判断を下せるよう柔軟に設定しておかなければならない。

不確実性の高いビジネス環境下では、意思決定のルールが設定されていれば、目先に何が発生しようが、それを拠り所に判断することができる。

キャシー・アイゼンハルトとドン・サルはこれらの「単純なルールよる戦略」と呼び、急激に変化するマーケットに身を置く企業は、複雑な戦略では無く「分かりやすく明確で、具体的な中身では無く方向性を指し示す少数のルール」を取り入れるべきと主張している。

以下は具体的な 5 つのルールを提案している。

① ハウツーのルール

どのように事業を進めていくべきかという原則を示すルール。その企業の特徴は何かという問いの答えとなるもの。

② 境界のルール

経営者が追求すべきものとそうでないものとの境界線に関する原則を示すルール。

③ 優先順位のルール

経営者が優先順位を決めるための原則を示すルール。

④ タイミングのルール

企業の経営陣が、他の部門で行われている事業と、どのようにタイミングを合わせて事業を進めるべきかと言う点に関する原則を示すルール。

⑤ 出口のルール

既に着手している事業から、いつ撤退すべきかという点に関する原則を示すルール。

ゲーム思考:組長による先読み

私が思うに、内容は相違するかもしれないが、この単純なルールという原則を守って企業経営しているのではと思った企業が、前経営を行っていた山内組長率いる任天堂のイメージがすぐに浮かぶ。実際山内組長は、類まれなる囲碁プレイヤーであり、先読みの天才であってそれを社長業に活かした傑出した経営者である。

任天堂社長 山内溥氏発言

 

山内 溥

京都府京都市出身の実業家。任天堂創業家出身で3代目社長を務めた。初代社長である山内房治郎の曾孫。 京都にて花札、カードゲームの製造を行う、比較的地味な企業であった任天堂を、幾度とない倒産の危機を乗り越え、テレビゲーム等の展開により世界的大企業へ成長させた。現代における、いわゆる「中興の祖」の例として広く知られる。

趣味の囲碁はアマ6段の腕前を持つ。名目上は六段であるが、実際はもっと強いのではないかといわれている。2005年9月30日には、囲碁界への貢献が認められ、5年間空席だった日本棋院関西総本部長に就任した。

「任天堂が囲碁ゲームを出す際は、ゲームのCPU(思考ルーチン)が山内と勝負し、それに勝たなければならない」という暗黙のルールがあり、任天堂は08年8月5日配信開始のWiiウェア『通信対局 囲碁道場2700問』まで一度も囲碁ゲームを発売できなかった。先述のゲームについても、PC との対局は初心者用の練習対局に限られている。

社長だった頃、強烈なカリスマ性やワンマン経営、そして何よりもその風貌と歯に衣着せぬ物言いから、インターネットコミュニティ上では「社長」ならぬ「組長」とも呼ばれ、当時広報室長だった同じく強面の今西絋史(現・同社顧問)と共に、恐れられる存在であった。ただし彼を嫌ってのものというよりも、むしろ『愛称』としての側面が強いものであった。

まとめ

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企業には2つから7つのルールが必要であるが、若い企業にはそうしたルールが少なすぎ、逆に成熟した企業には多すぎる傾向がある。と彼らは主張している。

単純なルールによる戦略というアプローチは、チェスプレイヤーに通じているばかりではなく、ほかの複雑なシステムにも応用可能である。

最も大事なことは、短期的な視点と長期的な視点のどちらに重きを置いて企業を経営すべきか、という非生産的な議論をしなくても済むことだ。

これらのことを踏まえ、投資をする方々には、戦略的な視点に立って、最適な投資ライフを送って頂きたい。

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